大阪はいつから中国になったのか! 中国人観光客にマナー順守徹底を

 大阪はいつから中国になったのか。2月に神戸総局から大阪本社に異動し、大阪市内をかっ歩する中国人観光客の多さに驚いた。

 着任して間もないころ、中国の旧正月にあたる春節の大型連休に大阪・ミナミを訪れる爆買い客を取材した。一度の買い物で数万円を使うケースはざらで、地元の商店街や百貨店は「歓迎」のプレートを掲げ、中国人客向けに特典を用意するなどして需要の取り込みに躍起になっていた。

 ごみをまき散らしたりトイレを汚したりといった問題行動はあるが、多額のお金を落としてくれる“上客”だけに、注意を呼びかけながらもある程度は目をつむっているように感じた。

 商店街は中国人客に埋め尽くされ、あちこちで中国語が飛び交う。日本人なのに肩身の狭い思いがした。

 「中国人客は春節に限らず大阪に来ていて、もはや珍しい存在ではない。次のピークは花見の時期だ」

 取材先の商店街関係者から聞いた通りだった。

 今月、花見の名所として知られる大阪城公園(大阪市中央区)に足を運ぶと、中国人客らが大型観光バスで続々と乗り付けていた。

売店では団体客がフランクフルト1本を買い求め、人数分に切り分けるよう要求したり、トイレを汚したまま立ち去ったりするなど、ミナミと同様に苦情が噴出していた。

 「桜の枝を折り、花を落とすこともあるらしい」との情報を事前に聞いていたが、本当に見つけた。中国人のグループ客が、桜の枝を髪飾りにし、木を揺らして花びらが舞う中で記念撮影をしていた。何時間も張り込んでいたわけではないので、日常的にこうした暴挙が行われていると思わざるを得なかった。

 ここは日本のはずだ。経済効果への期待から中国人客を歓迎する向きはあるが、数々の問題行動を「文化の違い」の一言で片付けてしまっていいのだろうか。

 中国大使館(東京)は今年3月、花見の訪日客に初めて、「桜の枝を折ったり、樹を揺らして花びらを落とそうとしない」「ゴミは指定の場所に捨てるか、持ち帰ること」などの注意を促したが、受け入れ側も本腰を入れてマナーやルールの順守を呼びかける時期に来ている。

From Sankei West

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