人事院は、2015年度から「キャリア官僚」の採用試験に、TOEFL(トーフル)など民間の英語試験の成績を加味すると発表した。かつての国家公務員採用1種にあたる「総合職」採用試験の全区分が対象で、合否に大きな影響がでそうだ。
採用試験までの5年間に受検したTOEFLやTOEIC(トーイック)、IELTS(アイエルツ)、英検が対象で、加点は2種類となる。
「通常会話は完全に理解」するレベルとされるTOEFLで80点以上、TOEICで730点以上、英検で準1級以上の成績を提出すれば、総得点に「25点」を上乗せ。TOEFLで65点以上、TOEICで600点以上なら「15点」を加える仕組みだ。総合職の合格最低点は例年500点前後で、合格ライン上の受験者には貴重な「得点源」となる。
国家公務員採用試験への英語試験の活用は3月の政府の産業競争力会議で、民間議員が提案していた。
加点の条件をまとめると以下のとおり。
■25点加算の条件
TOEFL: 80点以上
TOEIC: 730点以上
IELTS: 6.5以上
英検: 準1級以上
■15点加算の条件
TOEFL: 65点以上
TOEIC: 600点以上
IELTS: 5.5以上
これを見ると、TOEICはスピーキングやライティングが不要になる分、非常に有利な気がします。
ちなみに、スコアは5年前のものまで有効とのことで、将来、国家公務員試験を受ける予定の方は早めにTOEICを受験しておくことをおすすめします。